去勢手術

犬・猫の去勢手術

 

はじめに

男の子の犬・猫をお家に迎えた時に去勢手術(不妊手術)をするか悩むオーナーさんが多いのではないでしょうか。今回は去勢手術のメリットやデメリット、手術の方法(術式)について説明します。

 

去勢手術とは?

犬・猫は生後6か月で性成熟を迎えます。基本的に犬・猫は生後6か月齢を過ぎたら去勢手術ができます。
去勢手術とはオスに対して行う手術のことで、メスの妊娠を避ける手術のことを言います。
手術は精巣を2個摘出する「精巣摘出術」を実施します。

 

解剖

犬と猫の精巣は陰茎の尾側に位置しています。
精巣の周囲には精巣上体が付着しており、総鞘膜→陰嚢の順に膜で覆われています。

術式

・犬の精巣摘出術

陰茎と陰嚢の間をメスで切って、精巣から伸びる血管を糸で結紮(止血)します。
結紮した後に精巣を摘出します。糸で皮膚を縫ってオペ終了です。

 

・猫の精巣摘出術

陰嚢の間をメスで切って精巣から伸びる血管を結紮(止血)します。
結紮した後に精巣を摘出します。猫の場合、糸を使用しない方法で実施しますので抜糸は必要ありません。

去勢手術のメリット

 

◎犬・猫の去勢手術のメリット

 

→犬の場合:以下の病気を未然に防ぐことができます。

・前立腺肥大
膀胱の周りに前立腺があります。年をとると前立腺が大きくなる場合があり、直腸を圧迫します。圧迫されると便を出しずらくなります。

 

・肛門周囲の腫瘍
肛門周囲腺腫という良性の腫瘍ができることがあります。腫瘍の中身が飛び出すことが多く感染の原因になります。
・会陰ヘルニア
肛門の周りの筋肉が薄くなり、腸や膀胱が出てしまう病気です。膀胱が出ることで命に関わります。
・精巣腫瘍
セルトリ細胞腫やセミノーマなどの精巣の腫瘍ができる場合があります。

 

→猫の場合:以下の病気を未然に防ぐことができます。

・マーキングの軽減ができます。
・攻撃性が軽減することがあります。

 

◎去勢手術のデメリット

・太りやすくなる

 

去勢手術の流れ

 

入院は犬・猫ともになしです

 

当院では手術前日の21時から絶食絶水をお願いしています

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手術当日の朝は10時までに病院に連れてきてもらいます

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院内で血液検査・心電図で問題ないことを確認してからお預かりします

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外来終了後に去勢手術を開始します

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手術後は入院室へ移動し、退院(夕方)までゆっくり過ごしてもらいます

 

退院後の流れ

※犬の場合、7-10日後に抜糸を行います
※猫の場合、糸を使用しない方法で手術をしていますので抜糸は必要ありません

 

傷口を舐めると膿んだり、糸が取れたりします。
抜糸まで傷口を舐めないようにエリザベスカラーや術後服の着用をお願いしています。
当院ではエリザベスカラーや術後服をご用意しています。お気軽にご相談ください。

 

まとめ

去勢手術のメリットデメリットを考えたうえで、ご家族で手術の決断をして頂けたらと思います。些細なことでも構いません。気になることがありましたら一度診察にいらしてください。
ご予約はお電話で受け付けています。

☎:0294-22-7755 (ご対応可能時間 月曜午後、木曜除く 8:30~12:00 15:00~18:30)

 

 

ひたち滑川丘動物病院

住所:〒317-0051 茨城県日立市滑川本町3丁目22−6 Google mapはこちらから

診療時間 8:30〜12:00 15:00〜18:30 休診日 月曜午後、木曜日